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競技中の倉戸ルカさん=2012年7月7日午後4時2分、岐阜県郡上市、本人提供
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 都市から過疎地などに移住し、地場産品の開発や観光PRといった活動をする「地域おこし協力隊」が2024年度に7910人となり、過去最多を更新した。国は26年度に1万人へ増やす目標を掲げている。国内のトップアスリートらも隊員として活躍しており、スポーツを通じた地域振興に一役買っている。

 カヤックに乗り、川の激流で回転やジャンプの技を競うカヌーフリースタイルの日本代表、倉戸ルカさん(26)。日本代表に計7回選ばれ、6月にドイツで開かれた世界選手権にも出場したトップアスリートで、普段は宮崎県高千穂町の景勝地・高千穂峡の下流で練習する。時には、長崎や山口まで足を伸ばす。

 もう一つの顔が、町の地域おこし協力隊だ。2024年6月から自然を生かした体験型プログラムの開発を手がける。五輪種目ではなく、競技人口が少ない。知名度もなく、遠征のたび、金策で頭を悩ませてきた。今回の世界選手権出場でも町民らに支援を求めた。

 倉戸さんは「隊員として働きながら挑戦できるのは、町と町民の理解があればこそ。高千穂の子どもたちに、町から世界を目指せるということを知らせ、川遊びの楽しさも伝えたい」と話す。

 地域おこし協力隊は、地方の定住人口などを増やすため、国が09年度に始めた。活動費は国からの地方交付税で賄われ、1人あたり最大550万円。活動内容は、国の要綱で「地域力の維持・強化に直接資する活動であって公益性を有するもの」とされ、自治体の判断に委ねられている。

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